先日、小学生の甥っ子に頼まれまして、何でも学校の社会科の授業で職業の歴史について調べてみようというイベント?があるそうで。その中で、さすがはひねくれ者のウチの血筋か、ちょっと違う職業をやりたいと言うことで姉…要は母親と相談した結果、薬剤師の歴史について調べてみようということで私に手伝って欲しいとのことでした。
まぁ小学生の授業ですから、そうそうマニアックな話もしなくて良かろうと思い調べてみると、これが存外面白くて。まずは古代なんですが、薬というのは古くは医療もそうですが、呪術や祈祷といったものにも用いられていたものですし、それに東洋ですと薬師如来という仏様がおりまして、医薬を司る仏様なんですけど、そこからもわかるように医事と薬事は同義だったんですね。
実際、日本でも明治に入るまでは医師が薬剤の調合もしていましたので、薬剤師という職業はなかったんです。それが1870年にドイツの医学が導入されたことで医薬分業の考え方が始まり、1874年に明治政府が医師が薬剤を売ることを禁じ、薬舗主と呼ばれる後の薬剤師を免許制にしました。そこから医薬分業を推進しようとする動きが活発になり、1889年に薬品営業並薬品取扱規則(薬律)という法律が制定され、そこで初めて薬剤師という呼称が出てきます。
どうでしょう?薬剤師という職業は、存外新しいものなんですよ。これは本当に意外でしたね。最初は面倒だと思っていましたが、なかなかどうして、甥っ子の頼みも聞いてみるものです。1つ賢くなりました。